2014
26
Feb

『新参者』ロケ地巡りに行ってきた

お出かけ    2014.02.26   コメント (0)

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フィルムコミッションに関わっていると、映画やドラマを見ているときに気になるのが「ロケ地」。おっ!と思うような場所が登場する度に、エンドロールで確認しては調べたりすることもしばしば。
いつか行ってみたい街や場所がどんどん増えていきます。私の中でそんな「いつか行きたいロケ場所」のひとつとして「日本橋人形町」がありました。
ここは作家・東野圭吾さんの小説『新参者』が映像化されたときに大々的にロケが行われた場所。
ドラマの公式サイトにはロケ地マップが掲載されており、どのような形で物語に登場するのか、実際にはどんな場所なのかが写真入りで解説されているのです。

ドラマ放送終了から数年経ってしまいましたが、念願叶って先日ようやく人形町を訪れることができました。
まず驚いたのは、町中のいたるところに『新参者』のポスターが貼ってあること。
一気に気分は新参者モードになって、テーマソングが頭のなかで鳴り響きました。

最初に訪れたのは「ロイヤルパークホテル」。
ホテル内のバー「ロイヤルスコッツ」が第2話「料亭の小僧」に登場します。料亭の女将・頼子を演じた夏川結衣さんがお酒を飲んでいたバーがあるのは地下一階。訪ねたのが昼間ということもあり、営業前のドアの写真をぱちり。

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このロイヤルパークホテルは水天宮のすぐ近くにあります。
ちょうど水天宮が免震構造の新社殿に建て替えるための工事中で、有名な「子宝いぬ」はホテルのロビーに鎮座しておりました。
というわけで、ドラマで原田美枝子さん演じる三井峯子が義理の娘の安産祈願のために立ち寄った水天宮内の場所には残念ながら訪ねることができず。(現在は仮宮が鎮座)
水天宮は平成30年に江戸鎮座200年を迎える予定で、それまでには工事を終了させて新しい社殿や社務所で参拝客を迎えるそうです。

次に向かったのは人形焼きの店「重盛永信堂」。ここは第1話「煎餅屋の娘」に登場するお店で、水天宮交差点にあります。練馬署から赴任してきたばかりの「新参者」刑事・加賀恭一郎が人形焼きを買っていたお店はここです!

休憩もかねて訪ねたのは「cafe 紅(カフェ モミ)」。ここは人形町ではなく茅場町になります。ドラマの中では「黒茶屋」という名前で登場。


真ん中が三浦友和さんがあんみつを食べていた席です!

加賀恭一郎の大学時代の後輩で、人形町のタウン誌ドールタウンの記者をしている青山亜美を演じる黒木メイサさんのアルバイト先という設定です。そこに加賀が訪ねてきたり、三浦友和さん演じる亜美の恋人の父親・清瀬が来てスイーツを食べたりと、何度も登場して気になっていた場所のひとつでした。スタッフの方にドラマのことを聞いたところ、三浦さんが座った席のことや、黒木メイサさんの印象など気さくに話してくださいました。

ここで再び人形町に戻り「日本橋ゆうま」へ。

ここは第5話「洋菓子屋の店員」で、殺人事件の被害者である三井峯子が息子の恋人の安産祈願のために犬の置物を買うお店「ほおづき屋」として登場。ドラマ放送後、その置物は大人気になり予約待ちの状態になったそう。


これが予約待ちになった大人気の犬の置物

原作者の東野圭吾さんは執筆時に綿密なリサーチをしていたらしく「ゆうま」にも足を運んだとのこと。応対していただいた方は東野さん来店の折には不在だったそうで「残念ながら私は直接お会いしていないんですが、感じのよいステキな方だったそうですよ」とのことでした。


店内にはドラマの企画書、原作本、映画のパンフレットなどが飾られています

その次に行ったのは第1話のタイトルにもなっている「煎餅屋」。ドラマでは「あまから」という名前で登場しますが、これは甘酒横丁の「草加屋」で撮影が行われました。
ドラマではのれんに「人形町 煎餅 あまから 創業昭和三年」と入っていましたが、草加屋さんの創業も同じく昭和三年とのこと。こういう心遣い、いいですよね!

店内は煎餅好きにはたまらないラインナップ。お煎餅は一枚一枚、丁寧に手焼きしているそうです。
最初はごく普通の感じのよい接客だったのですが、ドラマの話をした途端にその感じの良さも愛想もパワーアップ。主人公・加賀を演じる阿部寛さんがプライベートで挨拶にいらしてお煎餅を購入していったこと、原作者の東野圭吾さんは人形町界隈が大好きでよく訪れることなど、いろいろお話してくださいました。

ほかにも人形町界隈には「新参者」ロケ地は多数あります。
前述の通り、とにかくどこに行っても少し歩けばポスターはあるし、お店で「新参者」の話をすれば「打てば響く」という言葉がぴったりの反応が返ってくるし、地域ぐるみであの作品をバックアップしているのが伝わってきて、一気に人形町のファンになりました。

ロケ地として映像に登場した後に、その町の人たちが観光客にどのようなおもてなしをするのか……そのひとつの理想的なモデルケースと実感。
滞在はわずか半日でしたが、とても思い出深い時を過ごしました。

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